現場の「ヒヤリ」から始まった開発
ダイヤモンドコア作業の現場では、コアガラ(抜けたコンクリート)が落下するリスクが常にあります。
突っ張り棒タイプのコア受けが外れてしまったり、作業者がバケツで受けていた際に貫通位置がズレてしまい、落下したコアガラが物を壊してしまうこともありました。
また、寸止めでコアを折りワイヤーで引き上げる施工では、ワイヤーが切れたり抜けたりすることがあり、コアガラが落下してヒヤッとする場面も少なくありませんでした。
さらに困るのが、落ちたコアガラを回収できない場所です。回収できず、放置せざるを得ないケースもありました。
こうした現場の声から
「コアガラを上から引き上げられないか?」
という発想が生まれました。
これが、ガラアゲ名人の開発の始まりです。
■最初の試作は「失敗」の連続
開発初期は、ビット取付シャフトへねじ加工を行い、
・アイボルト
・ワイヤー
・下部スイベル
を使い、アンカーと連結する構造でテストを行いました。
しかし、実際の施工では問題が次々と発生しました。
■ワイヤーの摩耗と破断
切削中、ワイヤーがビット内部で擦れ、摩耗してほつれが発生。
強度が低下しワイヤーが破断、コアが落下することがありました。
■瞬間荷重によるトラブル
貫通落下時、コアの重量が一気にスイベルにかかり、
固着現象が起きてしまい、ワイヤーのねじれがアンカーのねじ方向と逆に作用。
結果としてアンカーが緩み、コアガラが脱落するという問題が発生しました。
■チェーン方式への変更
ワイヤーの問題を解決するためチェーン方式も試しました。
しかし今度は別の問題が起こります。
削孔中、余ったチェーンが偏芯回転し暴れ始め、
ビット内部で下部スイベルとの接触により大きな打撃音が発生。
その結果、
・コアビット内壁と下部スイベルの損傷
・モーターシャフトへの負担増加
が確認され、この方式も断念せざるを得ませんでした。
解決したのは 「衝撃吸収」 と 「回転制御」
そこで発想を大きく転換しました。
開発したのが
衝撃軽減機構
を組み合わせた構造です。
この仕組みにより
・貫通落下時の瞬間衝撃を吸収
・アンカーの緩みを防止
・コアガラの脱落を防止
することに成功しました。
その後、プロトタイプによる耐久テストを重ね、
現在の「コアリフター ガラアゲ名人」が完成しました。
現在とこれから
現在のモデルは湿式施工専用ですが、今後は乾式施工にも対応したモデルへバージョンアップを予定しています。
これからも現場の安全性と作業効率を高めるため、改良を続けていきます。










